港湾の町であるポーヤックはメドックにおけるワインの主要地区で、フランス南西部のジロンド河の左岸にあり、サン テステフAOCとサン ジュリアンAOCの間に位置します。ポーヤックAOCは1936年に承認され、37件のブドウ園がここに集中しており、うち18件のグラン クリュ クラッセが85%の生産量を占めています。その内の3件がグラン クリュ クラッセ1級(シャトー ラフィット ロスチャイルド、ラトゥールおよびムトン ロスチャイルド)で、その他にもクリュ ブルジョワやクリュ アルティザンが居を構えています。
ジロンド河の河口に沿ったメドックの中心部に位置するポーヤックにはカベルネ ソーヴィニヨン種、メルロー種、プチ ヴェルドー種、カルメネール種およびマルベック種が栽培されていて、その土壌は多少の砂を含む砂礫質です。ジロンド河口の近くに位置するので、この地区はブドウの樹の生長に好ましい海洋性の「微小気候」に恵まれています。1200ヘクタール以上の栽培面積を誇るこのポーヤックは、こうした比類のない気候および地理的条件に恵まれている世界で最も高名な銘醸地の一つです。
ポーヤックのブドウ畑はガエと呼ばれる小川によって分断されています。北部は海抜30メートルのプーヤレと呼ばれる台地で、南部はサン-ランベールと呼ばれる台地です。1200ヘクタールに及ぶこの地区のブドウ畑から毎年平均800万本のワインが生産されます。ポーヤック地区の栽培面積はメドック全体の7,5%にしか相当しません。
シャトー バタイエのブドウ畑では環境に配慮した基本方針で農作業が進められており、環境認証マークHaute Valeur Environnementale 3の認証を受けています。土壌の排水および収量の調整において大きな改良が行われました。
収穫前には、畑の各区画で実ったブドウの味を見て、収穫に最適な日にちが決定されます。当シャトーの収穫スタッフは栽培チーフの指揮の下でブドウが適熟した区画から収穫作業を始め、また最初の選果もこの時にスタッフにより畑で直接行なわれます。
収穫したブドウが醸造所に運ばれてくると、そこで選果が再度行われ、ブドウは破砕および除梗後に温度管理装置を備えたステンレスタンク(100 à 130 hl)に移されます。糖をアルコールに変える低温アルコール発酵(24°~26°)が直ぐにスタートします。アルコール発酵後に、タンニンを磨き上げるための高温浸漬(30°~32°)が始まります。味わいの確認後に、ワインの引き抜き作業そして粕の圧搾が行われます。次に、乳酸発酵が木樽とタンク内で行われます。乳酸発酵はワインの酸を低下させることを目的としています。醸造は通常20日から25日間続きます。
フランスのオーク樽での熟成は乳酸発酵を終えると間もなく行われます。毎年、新樽60%、一年樽40%が使用されます。ワインは少なくとも12か月の樽熟成を経てボトリングされますが、ボトリングの6か月前から鶏卵の卵白でコラージュをしながら清澄作業が行われます。味を確認しながら3~4か月ごとに澱引きが繰り返されます。アサンブラージュにあたっては、すべてのロットの試飲が個別に行われ、品質に従いファーストワインのシャトー バタイエ、セカンドワインのリヨン ドゥ バタイエそしてサードワインのポーヤック ドゥ バタイエにクラス分けされます。